Please upgrade your browser

We take your security very seriously. In order to protect you and our systems, we are making changes to all HSBC websites that means some of the oldest web browser versions will no longer be able to access these sites. Generally, the latest versions of a browser (like Internet Explorer, Google Chrome, Apple Safari, etc.) and an operating system family (like Microsoft Windows, MacOS) have the most up-to-date security features.

If you are seeing this message, we have detected that you are using an older, unsupported browser.  

See how to update your browser

Europe Insights

欧州市場を見る眼~現地からの報告
2019年10月04日
    詳細(PDF)を読む日本語, PDF, 1.24MB
    この記事を印刷

    欧州のグリーンディール(地球温暖化対策)は本格的な潮流か?

    急を要する環境破壊への対応

    • 2015年のパリ協定は、温室効果ガス削減への国際的取り決めとして国連が主導した合意の中でも、かつて1972年のスウェーデン・ストックホルムや1992年の京都の合意よりも大きく進歩した内容である。そしてその合意を行動に移す計画の実施は一段と急がれる状況にある。
    • 2019年9月23日にニューヨークの国連本部で開催される国連気候行動サミットを控え、世界気象機関(WMO)は衝撃的な研究結果を発表した。それは、産業革命以前から今世紀末までの気温上昇を1.5度以内に抑える、という趣旨で各国政府が合意したパリ協定の目標を達成するためには、各国の取り組みを5倍に引き上げる必要があるという内容であった。0.5度の気温上昇がどれほどの悪影響を環境に及ぼすかに関する研究結果がすでに発表されているが、2100年までに気温が3度上昇するとの現時点の見通しは、まさに終末論とも言うべきものである。
    • 米国政府は1970年に世界で初めて国家機関としての環境保護庁を設立したものの、その後は環境問題への政治的リーダーシップを全く失っている。ただし各州レベルではそれぞれの公約が守られている。米国の石炭産出は2014年以降に30%減少した。ワイオミング州など石炭産出州は風力などの再生可能エネルギーの選択肢に目を向けている。同時に米国の民間セクターは、シリコンバレーに拠点を置く富裕投資家や慈善活動家、企業などの支援を背景に、気候変動に対応するテクロノジーの最先端に位置している。
    • 政治的なレベルでは、欧州連合(EU)が炭素排出目標に真剣に取り組み始めている。先に10項目から成る行動計画の中軸として環境的に持続可能とみなされる活動の分類がまとめられた。それに基づいて欧州委員会(EC)委員長は、確信をもって欧州としてのグリーンディール方針を発表し、EUを世界初の環境中立的な大陸にすることを公約した。また2021年までに「欧州環境法」を制定することを提案し、併せて2030年までの温暖化ガス削減目標を現行の40%減から55%減に高める内容の包括的計画を示している。

    パリ協定後のEUの取り組み

    • パリ協定は、署名したEUならびに他の国々に行動計画の提示を求めている。その中でフランスはすでに2015年にエネルギー転換法を制定した先駆的存在であり、その173条では企業に対して長期的な気候変動関連リスクの開示と、具体的な環境セクター分類に準拠してグリーン投資を管理する「GREEFIN Label」が定められている。
    • 欧州委員会は2016年12月、投資家と企業の双方に、持続可能な成長に向けた資本調達計画を提示することを目的に、サステナブル・ファイナンスに関する作業部会として高度専門家グループを立ち上げた。2018年3月にはその作業部会からの主要勧告として、欧州にあって環境的に持続可能な経済活動を意味するタクソノミー(活動分類)がまとめられた。その目的に合わせて、欧州委員会は金融業界、学会、市民社会団体、産業界を代表する35人の専門家を集め、サステナブル・ファイナンスに関するテクニカル専門家グループ(TEG)を組織した。
    • このテクニカル専門家グループは、2019年6月にタクソノミー・レポートを発表し、併せてEUのグリーンボンド基準の草案ならびに、気候やESG(環境・社会・ガバナンス)についての開示指標に関する報告書を提示した。最終的なタクソノミー・レポートは協議プロセスを経た上で2019年末までに発表される予定だが、その後もサステナブル・ファイナンスの恒久的基準に照らして継続的に更新される。さらに2020年半ばまでに欧州委員会の権限で採択される委託法令として承認され、2022年末を期限として欧州議会で立法化の運びとなる見通しである。

    環境的に持続可能とEUが規定する欧州のタクソノミー(活動分類)とは ?

    • EUのタクソノミーは、環境に関する下表の6項目の目標への寄与に応じて経済活動をリスト化している。経済活動は以下の3種類に分けられる。
      • 低炭素: 2050年に炭素中立経済を成立させる目標にすでに準拠している。
      • 転換: 2050年に炭素中立経済を成立させるプロセスに貢献している。
      • 実現性:低炭素あるいは炭素排出大幅削減の実現。
    • タクソノミーが気候変動に明白かつ定量的な影響を及ぼすことを主な理由に、タクソノミーに関する最初の委託法令は気候変動の緩和と適応に焦点を定めたものになるとみられる。タクソノミーとされる経済活動の要件として次の4段階がある。
    • まだタクソノミーの対象となっていない経済活動は鉱業、採石業、漁業、紙・パルプ製造、ガラス製造、航空機製造、海運業に限定される。
    明白な気候変動 より広範な環境的かつ社会的サステナビリティ
    気候変動緩和 気候変動への適応 水と海洋資源の持続的利用と保護 循環的経済への移行、廃棄物抑制とリサイクル 汚染防止と管理 健全なエコシステムの保全
    • 411ページから成るタクソノミー・レポートはタクソノミーの要件を満たす経済活動の詳細をまとめた重要情報である。EUの現在の方針に定められている指標、最良慣行およびその要件に基づいて、エネルギー消費量と炭素排出量を測定する対象と基準が設定されている。
    • 具体例として、マクロ経済セクターの「製造業」に含まれる「アルミニウム製造」は前頁の「転換」と「実現性」の両方に分類される。タクソノミーは説明や他の詳細に併せて「アルミニウムの一次生産は欧州連合の3種類の指標の全てを満たす必要がある」といったように対象と目標を提示するものである。
    対 象 基 準
    直接排出強度 1.514 トン CO2e(二酸化炭素換算値)
    電気分解の電力消費 15.29 MWh/t
    電気分解の電力消費の炭素強度 100 g CO2e/kWh

    排出削減目標の達成が困難なセクター

    • タクソノミーレポートでは水素エネルギー、電気分解、炭素回収といった炭素排出削減の新技術を導入する際の課題やコストについても議論されている。こうした炭素排出削減の技術が導入された場合には、セメントと航空機のセクターにおいて最も大きな消費者コストが生じることが明らかになっている。

    気候変動緩和策におけるタクソノミーの対象は?

    • タクソノミーの範囲は世界的であり、企業、市民、EUの政策当局者、EU加盟の国や地域、さらに都市レベルにまで広がっている。公共政策の根拠となり、気候関連の情報開示や金融商品を対象とするEUのエコラベル、 EUのグリーン・ボンド基準に関する計画の規制要件の基盤となるものである。
    • グリーン産業革命の推進と支援

    • 6月18日に欧州委員会は、EU内の企業の約6,000社を対象として気候関連情報の報告書に関する非拘束のガイドラインを発表した。これは専門家グループが2019年1月に気候関連の情報開示についてまとめたレポートを基に作成されたものである。2020年から企業はこのガイドラインを利用することができる。欧州委員会は企業に対し、タクソノミーの要件を満たしている営業収益および支出が全体に占める割合を開示するように勧告している。

    EUのガイドラインに実体経済も同調しているのか ?

    • EUのタクソノミーとそれを反映した法整備を背景に企業は適切な方向に近づきつつあるが、市民レベルの運動も成功するための鍵になっている。運用資産規模で合計86兆米ドル規模の金融機関がすでに気候由来の金融リスクに関する情報を公開している。同時に欧州と米国の企業は法制化にかなり先行して環境保護に注意を払っている。アマゾンは2040年までに温室ガスの排出量と吸収量を等しくさせるネット・ゼロエミッションの達成を目指し、また2030年までには使用するエネルギーの100%を再生可能エネルギーでまかなうことを目標としている。ネスレなど欧州の大企業も、2014年からこれまでに自動車120万台分の温室効果ガスを削減したことに加えて、以下の取り組みを約束している。
      • 代替包装材使用
      • 植物性の食品や飲料などを利用した環境フットプリントを厳格化
      • 農家と共同して土地を保全し温室効果ガスの排出を抑えるプログラムの策定
      • 全設備で使用する再生可能電力の割合を33%から100%に引き上げる
      • 産業革命以前からの世界の平均気温の上昇を1.5度に抑える努力を全セクターに広める公共政策を促進する取り組み
      • 原料の生産および調達の方法転換
      規模の大きな企業であれば、それだけこうした取り組みで先行しているとの認知を獲得したいとの姿勢が明確である。最終的には企業価値の大部分が企業ブランドに組み入れられるためである。こうした企業のリーダーシップが雪だるま効果を発揮し、今世紀中にパリ協定の目標とゼロエミッション社会の達成が可能になることが望まれる。
    出所:サステナブル・ファイナンスに関するEUのテクニカル専門家グループまとめ「タクソノミー・テクニカルレポート 2019年6月」「タクソノミー活用 2019年6月」「実行可能性-レポートサマリー 2018年11月」、サステナブルファイナンスに関するEUの高度専門家グループまとめ「持続可能な欧州経済の資金調達、2018年最終報告書」、パリ協定合意書

    留意点

    当資料に関する留意点

    • 当資料は、HSBC投信株式会社(以下、当社)が投資者の皆さまへの情報提供を目的として作成したものであり、特定の金融商品の売買、金融商品取引契約の締結に係わる推奨・勧誘を目的とするものではありません。
    • 当資料は信頼に足ると判断した情報に基づき作成していますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、データ等は過去の実績あるいは予想を示したものであり、将来の成果を示唆するものではありません。
    • 当資料の記載内容等は作成時点のものであり、今後変更されることがあります。
    • 当社は、当資料に含まれている情報について更新する義務を一切負いません。

    <個人投資家の皆さま>

    投資信託に係わるリスクについて

    投資信託は、主に国内外の株式や公社債等の値動きのある証券を投資対象としており、当該資産の市場における取引価格の変動や為替の変動等により基準価額が変動し損失が生じる可能性があります。従いまして、投資元本が保証されているものではありません。投資信託は、預金または保険契約ではなく、預金保険機構または保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。また、登録金融機関でご購入の投資信託は投資者保護基金の保護の対象ではありません。購入の申込みにあたりましては「投資信託説明書(交付目論見書)」および「契約締結前交付書面(目論見書補完書面等)」を販売会社からお受け取りの上、十分にその内容をご確認いただきご自身でご判断ください。

    投資信託に係わる費用について

    購入時に直接ご負担いただく費用 購入時手数料 上限3.85%(税込)
    換金時に直接ご負担いただく費用 信託財産留保額 上限0.5%
    投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用 運用管理費用(信託報酬) 上限年2.2%(税込)
    その他費用 上記以外に保有期間等に応じてご負担いただく費用があります。「投資信託説明書(交付目論見書)」、「契約締結前交付書面(目論見書補完書面等)」等でご確認ください。

    • 上記に記載のリスクや費用につきましては、一般的な投資信託を想定しております。
    • 費用の料率につきましては、HSBC投信株式会社が運用するすべての投資信託のうち、ご負担いただくそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。
    • 投資信託に係るリスクや費用はそれぞれの投資信託により異なりますので、ご投資される際には、かならず「投資信託説明書(交付目論見書)」をご覧ください。

    HSBC投信株式会社

    金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第308号
    加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人 日本投資顧問業協会/日本証券業協会

    電話番号 03-3548-5690 (受付時間は営業日の午前9時〜午後5時)