責任ある投資家としての当社の基本方針
はじめに
HSBC投信株式会社(以下「当社」)は、HSBCグループの資産運用部門であるHSBCグローバル・アセット・マネジメントに属しています。「地域やビジネスに拘らず、効果的かつ規律あるリスク管理と説明責任を確保する」というHSBCグローバル・アセット・マネジメントにおける共通の枠組みの下、当社は業務を行ない、投資家の皆様への長期的な付加価値の提供、投資ガイドラインおよび投資制限の遵守による受託者責任の履行に努めています。
当社における運用ガバナンスの枠組み
HSBCグローバル・アセット・マネジメントに設置されたガバナンス・オフィスを中心に、運用本部から独立した観点で運用ガバナンスの管理を行っています。ガバナンス・オフィスでは、運用パフォーマンスとプロセスのモニタリングを行い、投資戦略・投資テーマならびに傘下の各社が提供する助言とコンサルティング業務が、顧客利益を最優先させるというHSBCグループの理念に合致しているかを総合的かつ客観的に検証しています。
このガバナンス・オフィスに加え、当社は、HSBCグループのリスク、コンプライアンス、財務、法務、税務、人事の各部門からのサポートとけん制を受けています。
責任ある投資家としての当社の取り組み
- 責任ある投資家としての社会的使命を全うするため、HSBCグローバル・アセット・マネジメントは2006年に国連責任投資原則(PRI: The United Nations-backed Principles for Responsible Investment initiative)に署名し、議決権行使を含めた投資先企業との対話を行っています。
- 当社では、優れたコーポレート・ガバナンス(企業統治)とその企業の長期的な株主価値の成長には高い相関性があると考えています。したがって、投資対象とする企業には、高い水準の企業統治を求めています。
当社は、長期的に持続可能な利益成長の実現を目指す企業を投資対象としています。これらの企業は、スチュワードシップを重視した経営理念を有し、企業行動が広く社会に及ぼす影響を慎重に見極め、極端なリスクを回避する傾向にあります。各国で定められている企業統治指針、あるいはOECDコーポレート・ガバナンス原則等の国際的に合意された指針に準拠した企業統治の最良執行が行なわれるよう、HSBCグローバル・アセット・マネジメントは企業に働きかけています。 - 当社における議決権の行使は、HSBCグローバル・アセット・マネジメントでグローバルに共有されているガイドラインに準拠しています。議決権の行使状況については、我が国をはじめ開示義務がある各国において情報を公開しています。また、投資一任ポートフォリオにおける議決権行使については、個別に情報提供を行う体制を整えております。
- 環境・社会・企業統治(ESG)を意識した経営は事業にとり有意義であり、その結果、長期的な企業価値の向上ひいては株主価値の向上につながると考えます。HSBCグループは国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEPFI)に積極的に参画し、ESGが投資リスクまたはリターンに与える影響に理解を深め、各国のベストプラクティスの事例を共有しています。
当社の取り組みの比例としては、クラスター爆弾、対⼈地雷、劣化ウラン弾の製造販売に関わるすべての企業の株式・債券を2010年より投資対象から除外しています。 - 当社の運用プロセスには、ESGの観点に基づく企業分析が組み込まれています。ESGの観点から問題があると判断される場合には投資対象から除外あるいは保有日比率を削減する場合もあります。
当社では運用本部長の下に他の事業部門とは独立した運用委員会を設置しており、HSBCグローバル・アセット・マネジメントの運用部門においては、グローバル・チーフ・インベストメント・オフィサー(最高投資責任者)の下に、グローバル・ヘッド・オブESGリサーチとグローバル・ヘッド・オブ・コーポレート・ガバナンスを配し、それぞれが連携して責任ある投資家としての最良執行が運用プロセスに反映される体制となっております。