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2023年
世界の投資見通し

Xavier Baraton
ザビエル・バラトン
グローバルCIO
（最高投資責任者）

パラレルワールド

2023年の投資見通しを「パラレルワールド」としました。これは、2023年に投資家が直面する異なる現実を表しています。具体的には、世界各地での異なる経済トレンド、2010年代に私たちが慣れ親しんだものとは異なる経済環境、市場のバリュエーションにおける大幅かつ重大な変化を表しています。

2022年は、多くの地域でインフレ急上昇、金利上昇、株式市場の下落が生じました。
2023年は、マクロサイクルの影響を受ける年になると考えます。

2022年は、地政学的な不確実性、中国の成長鈍化、スタグフレーション、気候変動による危機、金融不安、景気後退リスクなど、「危機の同時発生」に直面しました。

2023年は、当社の「パラレルワールド」というテーマのとおり、世界経済は循環的に複数の異なる状況が同時に起こると考えています。世界の投資家にとっては、相対価値の投資機会をもたらすと考えています。

2023年投資見通し資料

市場に見られる「パラレルワールド（並行世界）」的な感触

投資家は2022年に下り坂の景気と市場のショックという「危機の重なり」を経験した。この1年間は「パラレルワールド（並行世界）」が折に触れ見られた。

景気循環面での2023年の見通しに関して、欧州とアジアは米国とは異なるという「パラレル」な状況になると考える。世界的なインフレは鈍化し、金利はピークを打つなか、欧米では景気後退リスクが生じ、アジアなどでは経済活動の再開から景気は回復に向かう。

世界における新たな勢力圏に伴い経済と市場において新体制が到来すると見ている。新たな環境によりバリュエーションの「パラレル」シフトが生じ、投資家にとりゲームチェンジになり得る。

「パラレルワールド」には投資の新しいプレーブックが必要になる。その中には、ダイナミックに資産を配分すること、アクティブ・マネジメントに改めて着目すること、従来以上に地域分散を行うことなどが含まれる。

「パラレルワールド」には投資の新しいプレーブックが必要になる。

ポートフォリオ・ダイナミズム

「株式に替わる選択肢はない」という体制は終わり、ポートフォリオのダイナミズムを高める機会が増えている

債券は現在、魅力的な利回りを提供

短期債は現在の景気局面において「適切な資産クラス」であると考えられる

バリュエーションが低下し、多くの好機が到来

新興国市場でのアクティブ投資

市場に動揺が暫し見られる中で、市場間のパフォーマンスに大きなばらつきが引き続き見受けられる

バリュエーション、米ドルのピークアウト、中国の政策支援により、新興国市場に好機が到来

国別資産配分は、分散とアウトパフォーマンスの源泉となり得る

新たな分散投資先

新たな分散投資先を見出す動きが活発化

よりディフェンシブなアロケーションが理にかなっている（例：インフラ、不動産）

本質的に相関のない資産クラスは依然として魅力的。今回の局面ではオルタナティブ資産が有効であると考える

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