2025年度 インド国家予算案について
2025年02月03日
2025年2月1日(土)、インド財務相は2025年度の国家予算案を発表しました。
- 財政赤字の対GDP比が、2024年度の4.8%(見込み)から2025年度には4.4%に低下すると予想
- 中間層の個人消費を喚起するため、減税を実施予定
- インフラ整備などの強化に向けて設備投資を増額
財政赤字を縮小する一方、消費促進や設備投資拡大に重点を置く
- 政府は長年、財政健全化に取り組んでおり、24年度では財政赤字の対GDP比が前年度から縮小する見込みであるとともに、25年度においても補助金制度の見直しなどを通じて一段の縮小が予想されていることは注目されます(図表1)。
- 今回の予算案の特徴の一つに、インドで拡大しつつある中間所得層の購買意欲を高めるため、所得税の減税を実施することが挙げられます。具体的には、非課税対象の枠を年収70万インドルピー(約125万円)から120万インドルピー(約215万円)に引き上げる予定です。このため、25年度の税収の増加幅はやや鈍化すると政府は見ています(図表2)。
- また、インドの経済基盤を一段と強化させるため、設備投資支出に相当する資本支出の25年度の増加幅は拡大すると予想されています。なお、24年度の資本支出が前年度比5.2%増とやや弱い伸びが見込まれるのは、上半期に下院の総選挙が実施されたことに伴い、公共投資の各プロジェクトの進捗が大幅に遅れたためです(図表2)。
図表1: 財政赤字(対GDP比)の推移
図表2:歳入・歳出の推移(前年度比)(除く財政赤字(対GDP比))
図表3: 項目別インフラ関連支出(前年度比)
出所:インド国家予算案、HSBCグローバル・リサーチのレポート、ブルームバーグのデータをもとにHSBCアセットマネジメント株式会社が作成
株式市場の見通し
- 米国による諸外国への追加関税の影響で世界的に株式市場が不安定となった場合、目先はインド株もそれに左右される展開が続くと思われますが、今回の予算案で焦点となった財政健全化、減税による消費喚起やインフラ投資など設備投資の巻き返しにより、落ち着きを取り戻すと考えています。
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