米国の関税による影響
ご参考資料
2025年08月21日
要旨
- 米トランプ大統領が本年4月に相互関税を発表したことを受けて、当初は世界的に株式市場が急落、その後、市場は目覚ましい回復を見せ、多くの株式指数が史上最高値を更新。米国は関税引き上げの解消に向けた各国・地域からの交渉に応じる姿勢を示し、これに伴い投資家心理は改善
- イェール大学予算研究所では、米国の平均輸入関税は2024年の約2.5%から17～18%に上昇し、少なくとも1930年代半ば以来の高水準になると推定しており、このような関税の引き上げは、米国経済にとり打撃になる可能性が高い
- 米国の保護主義的な政策とそれに伴う不確実性 などから2025年の米国の見通しにおいて、経済成長率が大幅に下方修正される一方、インフレ率は上方修正されている
- ウォラー米連邦準備制度理事会（FRB）理事は、「労働市場は表面的には良好に見えるが、予想されるデータ修正を勘案すると、就業者数の伸びは失速寸前であり、その他のデータにおいても労働市場の下振れリスクが高まっていることを示唆している。」という声明文を発表
- 当社では、 成長期待が引き続き高く、市場予想を下回るインフレ率が一段の金融緩和余地を生み出している新興国市場を選好。米ドルは7月に持ち直したものの、米国の経済指標の弱含みが米ドルの下押し圧力となる
- 最近の米国市場では、国債、株式、米ドルの間に正の相関関係が見られる。単純な60/40戦略（株式60％、債券40％のアロケーション）では過去のような優れた運用成果を残すことができない可能性があり、投資家が株式と債券の負の相関関係を期待することは難しい
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