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2026年4-6月期 インベストメント・アウトルック

読み解くのが難しい局面
2026年04月27日
    レポートをダウンロードPDF, 1.76MB

    マクロ環境見通しと市場への影響

    2026年に入り、地政学的リスクと政策の不確実性が同時に高まり、世界の金融市場を大きく揺るがせている。

    年初のマクロ環境は、AI主導の設備投資、緩やかなインフレ鈍化、貿易環境の改善に支えられ、世界的にばらつきは見られたものの概ね底堅く推移した。重要なのは、この環境下で世界の市場をけん引する国・地域が増加し、バリュー株や新興国ならびに米国以外の株式が、米国との長年にわたるパフォーマンス格差を縮め始めていることであった。

    しかし最近の中東紛争に加え、継続中の貿易摩擦や関税を巡る不確実性により、地政学的リスク指数と政策不確実性指数はともに足元急上昇している。これ自体が景気後退を意味するわけではないが、既に脆弱な成長環境に追い打ちをかけるものと言えよう。

    コモディティ市場が最も早く反応し、原油価格は1バレル100米ドルを超えた。この原油ショックは、実質エネルギー価格と投入コストが低水準に戻っていた環境を混乱させている。その意味で、これは既存のインフレ問題の継続というよりも、世界経済がレジームの大幅な転換をせずに、新たなサプライサイドの混乱を吸収できるか否かの試金石になると考える。

    サプライサイドショックとして原油価格の高騰は、企業の利益率の圧縮、インフレへの波及、労働市場のダイナミクスへの悪影響など、複数の経路を通じてマクロ環境に影響を与えるとともに、中央銀行は難しい対応に直面すると思われる。不確実性の上昇に関して一時的なのか、あるいは高水準が続くのかは不透明である。

    こうしたなか、原油高の継続期間とその政策対応により、さまざまなマクロ環境の帰結が生じる可能性があり、それらが当社のシナリオの基盤となっている。その結果、世界の市場をけん引する国・地域が増加するか否かは条件付きとなり、このストーリーはバリュエーションの拡大というよりも寧ろ、米国以外の国・地域の企業利益が相応に見られるかという点が重要になる。

    新興国とアジアの企業の利益予想は大幅に上方修正されているが、予想通りに利益成長が実現できるかが鍵である。

    現在、緩やかな成長、地政学的不確実性の高まり、世界の市場をけん引する国・地域の穏やかな増加へと移行しつつあると思われる。散発的にボラティリティが上昇すると予想されるものの、成長の根底にある構造的なけん引役、つまりテクノロジー投資と新興国の耐性向上は、世界の市場に対する前向きな見通しを引き続き下支えしている。

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