なるほど新興国 2023年7月
2023年07月21日
要点
- グローバルの投資環境は、世界的に景気が予想以上に底堅く推移していることから、株式および債券市場は年初来でプラスのリターンとなりました
- 本年年初来では新興国株式および債券への資金フローは流入超となりました。新興国を巡る投資環境の一段の改善が見込まれるなか、流入増が期待できます
- 新興国の投資環境は 改善、金融引き締めをしてきた新興国では利下げ期待が高まります
- ブラジル: 好調な株式市場と通貨レアルに注目。2025年に基礎的財政収支の黒字化を目指します
- インド: 年春の下院総選挙に注目。2022年以降、モディ政権の支持率は70%~80%の間で高水準を維持しており、モディ政権第3期に向けた政治基盤は盤石と思われます。 インフラ投資は、今後は政府主導のもと計画達成に向け加速していくものと考えます
- 株式市場の長期展望:世界的に株式市場がシンクロしていない中で、選別投資が重要 。欧米ではこれまでの積極的な金融引き締めが景気後退を招くと考えます。このため、ディフェンシブなアプローチが賢明と言えます。先進国市場では景気後退の際に大幅な下落が見られる可能性が考えられます。一方、新興国市場の見通しはマクロ環境の回復などを背景に良好と見ています
- 債券市場の長期展望:現地通貨建新興国債券の投資魅力は相対的に高い。欧米の中央銀行による物価重視の姿勢は暫く続くと見られ、短期的に先進国国債は下落(利回りは上昇)する可能性があります。現地通貨建新興国国債はインフレ鈍化、中国の循環的な回復などが好材料と言えます
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